2009.09.26 >>> WaSabi-News #6

★政治

ホンジュラスのブラジル大使館情勢 
 6月28日にホンジュラスで起こったクーデターによって国外追放されたセラヤ大統領が、21日に極秘裏に入国し、首都テグシガルパのブラジル大使館に入館した。ミチェレッティ暫定政権はブラジル政府に身柄の引き渡しを求めたが、拒否されたために大使館への電気と水道の供給を停止(現在は復帰)、また大使館周辺でセラヤ支持派・反支持派、治安部隊の間で度重なる衝突があり数名の死者がでている。
 ルーラ大統領は明言を避けているが、ブラジル大使館入りの事前交渉やベネズエラ・チャベス大統領の関与にも注目が集まっている。ミチェレッティ暫定政権はブラジル政府のセラヤ擁護を内政干渉と非難、ルーラ大統領は国連に両者の調停を求めている。

2010年大統領選候補の支持率 
 ブラジル世論調査機関(IBOPE)が行った2010年大統領選出馬候補の支持率調査(9月)によると、最大野党PSDB(ブラジル社会民主党)から出馬する現サンパウロ州知事のジョゼ・セーハが34〜35%と数ポイント下げたものの依然リードを保ち、与党PT(労働者党)から出馬するヂルマ・ロウセフ現官房長官は14〜18%とやや低迷。連立与党PSB(ブラジル社会党)から出馬する現連邦議員のシロ・ゴメスが上昇し、ヂルマ・ロウセフとほぼ並んでいる状態。
 2010年には大統領選とあわせ連邦・上下院議員選も行われる。有名人の政治家転身が増えるなか、元ブラジル代表のホマリオへもPSBから白矢が立っている。本人も意欲的だが、私生活では借金地獄にはまり身動きがとれなくなっている。

★経済
ブラジル経済の回復とインフレの懸念
 来年のブラジルの経済成長率が5%を上回るという市場予想とともに、インフレ率上昇の懸念が広がっており、経済回復による政策金利Selicの再引き上げと総選挙にむけた不安定な政局が2大要因にあげられている。ブラジル中央銀行は、金融危機以前の昨年9月に13,75%だったSelicを現在8,75%まで引き下げたが、来年度中に9,25%まで引き上げると見られている。

★五輪
2016年夏季オリンピック開催地決定まで残り1週間
 10/2の最終発表(コペンハーゲン)まで残り1週間となり、リオの招致委員会は最後の活動として、ボランティアを使ったネット戦略を開始。"Inside the Games", "Games Bids" , "Around the Rings"という3つのオリンピック関連サイト内のアンケートで、リオをクリックするかリオ支持のメールを送るというもの。功を奏してか、2つのサイトでリオがトップ支持を得ている。

★今週のイベント
国際映画祭「フェスティヴァル・ド・リオ」開幕
 第11回目を迎える国際映画祭「フェスティヴァル・ド・リオ(Festival do Rio)」が9月25日に開幕。今年は60ヵ国から310の短長編作品が参加し、10月8日までリオ市内各地の映画館で上映される。オープニングは、アング・リー監督によるオスカー受賞作『Taking Woodstock』。

リオのファヴェーラに密着した梅若ソラヤ監督によるドキュメンタリー作品『Eu Sou Feliz』も上映予定。


★為替情報
9月25日
レアル:49.83円
ドル:1,80レアル
Ibovespa (サンパウロ証券取引所株価指数):60.308ポイント

 

 


2009.09.19 >>> WaSabi-News #5

★政治
来年の選挙キャンペーンでインターネット解禁
 上院議会は、来年2010年に行われる大統領、州知事、上下院議員選挙のキャンペーン活動におけるインターネット利用を承認した。これによって、候補者はインターネット上で自由に自分の政治方針を宣伝することが可能となる。

★経済
リオ〜サンパウロ間の高速鉄道計画
 ブラジル政府は10月にリオ〜サンパウロ間をつなぐ高速鉄道に関する入札条件を発表する予定で、入札の実施は年明け早々になると見られている。政府は2014年ワールドカップ開催までに高速鉄道を完成させるという前提を変えていないが、当初の着工予定からすでに1年以上の遅れが生じており、工期設定がひとつの査定条件として浮上している。入札に参加するのは、中国・韓国・日本・フランス・ドイツ・イタリアの6ヵ国。リオ〜サンパウロ間の所要時間は約1時間45分、1千万人の年間利用者を見込んでいる。

★五輪
2016年オリンピック 南米初に向けて急ピッチ
 2016年オリンピックの開催地の誘致合戦が大詰めを迎えている。国際五輪委員会(IOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長は9月17日、リオデジャネイロ開催が南米初となることを強調し、地理的条件を支持した。
 リオデジャネイロはすでに「非常に高い」評価を得ており、ルーラ大統領はスペインとも相互協定を結んでいる。どちらかが先に落選が決まった場合もう一方の指示に回るというこの協定は、リオデジャネイロがクローズアップされてきた現在、南米初の五輪開催に向けて有利に働きそうだ。フランスのサルコジ大統領もリオデジャネイロへの全面支援を表明している。
 開催地を決定する投票は、10月2日にコペンハーゲンの総会で行われる。

★環境
最も環境に悪い自動車のランキングにエタノール車が登場
 ブラジル環境相は9月15日、ブラジルで販売されている最も環境に悪い自動車のランキングを発表した。エタノール、ガソリンの両方で走る、環境にやさしいとされるフレックス車が、今回このランキングに名を連ねたことが話題となっている。この調査は2008年に生産された自動車が対象で、フレックス車は2008年のブラジル自動車生産車種の85%という高い割合を占めたための結果となった。今後フレックス車種間での、環境への影響の差異が注目されていくだろう。
詳しい調査結果
IBAMA(環境・再生可能天然資源院)

★日系社会
アマゾン入植80年式典
 アマゾンへの「日本人移住80周年式典」が16日、パラー州トメアスーで行われた。トメアスーは1929年にはじめての日本人移民が足を踏み入れたアマゾンの地。アマゾン地方には約1万人の日本人が移住し、現在約5万人の日系人が暮らしている。
 アマゾンはブラジル国内の移住地でも、マラリア大流行や黒水病などで多くの犠牲者をだした場所。想像を超える苦難を乗り越え、トメアスーの日本人移民のように胡椒の栽培で名が知られるようになった。
 この式典には、大のブラジル好きで、日本人移民に格別の思い入れがある歌手の宮沢和史が日本より駆けつけた。20日にはマナウスで記念式典が行われる。

ニッケイ新聞の連載「アマゾンを拓く=移住80年今昔」
宮沢和史・スタッフBLOG

小説
「蒼茫」石川達三著
「蒼氓の大地」高橋 幸春著
「ワイルド・ソウル」垣根 涼介著

★為替情報
9月18日
レアル:50.54円
ドル:1,80レアル
Ibovespa(サンパウロ証券取引所株価指数):60.703ポイント

 

 


2009.09.12 >>> WaSabi-News #4

★政治
ブラジル・フランス間の軍事協力が活発化
ルーラ大統領は9月7日、ブラジル訪問中のサルコジ・フランス大統領との両国首脳会談後に、フランス製戦闘機36機の購入を決定と発言。今回の協定では、戦闘機の技術移転が認められており、今後ブラジルが同様の戦闘機を開発、他国へ売却する可能性も含まれている。しかしフランスの他にアメリカ合衆国とスウェーデンも同等のオファーを提示しており、これからブラジル空軍が各国の技術面を検証する。
2008年末には、原子力潜水艦の共同建造プロジェクトにおいて、フランスがブラジル側に技術協力すると決まったばかり。またフランス企業からのヘリコプター購入でも合意している。一方フランス側はブラジルの軍用輸送機の購入を検討しており、ブラジル・フランス間の軍事協力が今後ますます活発化することが予想される。
ブラジル国内では、巨大油田プレ・サルとアマゾン地区の防衛体制強化を理由に、ルーラ大統領が軍事拡大に走っているという批判も聞こえる。しかしサルコジ大統領が、2016年夏季オリンピックの開催地を狙う、リオデジャネイロ市の全面支援を表明したり、フランスのIT企業がブラジル政府のフリーソフトウェア、オープンソース分野に参入する協定を結んだりと、と両国の距離は急速に縮まっている。また「ブラジルにおけるフランス年」である今年は、ブラジル各地で多くのフランス文化紹介イベントが開催されている。
 
★経済
4〜6月期の国内総生産が1,9%上昇、ブラジル経済回復の軌道へ
「他の発展途上国と比べて、ブラジルは世界不況から抜けだしつつある」とBBCブラジルが発表。ドイツ銀行のアナリスト、Gustavo Cañoneroによれば、ブラジルが先進国に先駆けて回復に向かっているのには、2つの特徴があるという。一つは公私共に借金が少ないこと。経済開発協力機構(OECD)によれば、2009年の債務は国内総生産の40%で、今後35%までに減るだろうと予測している。例えばアメリカ合衆国の場合、2008年は70%で2006年の65%から増加しており、ホワイトハウスは2009年は90%、2011年は100%になると予測している。
またブラジルは安定した長期投資を得て大量生産される商品が多い。世界不況開始当初は、多部門の商品の価格が大きく下がった。しかし分野によっては価格は元に戻りつつある。エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによれば、中国の輸入製品税が引き上げられたことに影響を受けて、ブラジルの商品価格は今年第二期に大幅に上昇している。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットは、2010年のブラジル成長率を3,3%と予測。また4〜6月期の個人消費は前期比2.1%増で、前年同期比でも3,2%増。自動車新車販売が1〜6月期に過去最高を記録し、今年第4〜6期の国内総生産が1,9%上昇するなど、ブラジル政府は景気回復の軌道に乗ったとの認識だ。

★経済
日系ホテル・グループ〈Blue Tree〉がリオ進出
日系ホテル・グループ〈Blue Tree〉が2010年初頭のリオ進出を目指しており、ゾナ・スル地区における中規模ビジネス・ホテルの買収と、新開発が進むバーハ・ダ・チジューカ地区におけるホテル建設を計画中。2014年のワールドカップ開催と、2016年のオリンピック開催(最終結果発表は10/2)を見込み、6千万ヘアル(約30億円)の投資を予定している。
〈Blue Tree〉は、実業家の青木智栄子(準一世、7才で移住)が1992年に創業、現在はブラジル国内に23、海外に4のホテルを経営し、ブラジル代表もブラジル国内宿泊に利用している。

★サッカー
ワールドカップ南米予選16回戦、ブラジル x チリ
9月9日にブラジル・サルヴァドールでワールドカップ南米予選16回戦が開催され、ブラジルは4-2でチリに勝利。アルゼンチンに勝利した15回戦ですでに予選1位通過が決定していたため、カカー、ホビーニョ、ルイス・ファビアーノ等の選手は不参加。ドゥンガ監督が控えの選手を試す試合となったが、3ゴールを決めたニウマールが素晴らしい活躍をみせた。再起を目指すアドリアーノは、めだった活躍はなかった。
予選通過が危ぶまれるアルゼンチンはパラグアイに1-0で敗れ、5位に転落(2位パラグアイ、3位チリ、4位エクアドル)。

★今週のイベント
リオデジャネイロ書籍ビエンナーレ Bienal do Livro do Rio
入場者60万人が想定される巨大ブックフェア。「小説アーサー王物語」のバーナード・コーンウェル、「金持ち父さん」シリーズのロバート&キム・キヨサキなど、100人以上のブラジル人作家、18人の海外作家が参加予定。
期間:9月10日〜20日
住所:リオセントロ Riocentro Avenida Salvador Allende, nº 6.555 – Barra da Tijuca
www.bienaldolivro.com.br/

★注目のイベント
サンバ・コネクション
出演:ゼカ・パゴヂーニョ(メイン・アクト)、ドゥドゥ・ノブレ、ドナ・イヴォニ・ララ、アルリンド・クルース、ジョルジ・ベンジョール、フンド・ヂ・キンタル(プレ・アクト)
日時:9月26日
会場:アポテオーゼ広場(カーニヴァルのパレードが行われるサンボードロモの出口エリア)
http://www.conexaosamba.com.br

★為替情報
9月11日
レアル:49.69円
ドル:1,82レアル
Ibovespa(サンパウロ証券取引所株価指数):58,450ポイント

 

 


2009.09.08 >>> WaSabi-News #3

ブラジル、3-1でアルゼンチンを下し、ワールドカップ出場へ

ワールドカップ南米予選15回戦ブラジル x アルゼンチン戦が、9月5日21:30(ブラジル時間)よりアルゼンチンのロザリオで開催され、ブラジルが3-1で勝利(ルイス・ファビアーノが2得点、ルイザォンが1得点)。残り3戦を待たずして、来年に南アフリカで開催されるワールドカップ本戦への出場を決めた。一方、宿敵ブラジルにホームで敗れたアルゼンチン代表とマラドーナ監督は厳しい立場に置かれており、いぜん4位のままで予選突破も危うい状態。