日本の声を世界に届けるプロジェクトJAPAN VOICES。
アーティストから起業家、震災ボランティアから思想家まで、ポスト3.11の日本をリードする有名無名の人々の映像インタビューを通して、日本が描く新し い未来の姿を発信する。監督は、カンヌ・ヤング批評家賞受賞の中野裕之氏。
リオ+20は現地時間の22日夜、成果文書『The Future We Want(我々が望む未来)』を採択し閉幕。環境保全と経済成長の両立をめざす〈グリーン経済〉への移行については、具体的な数値目標を設定するに至らず、各国に委ねられる。世界各国のNGO・市民団体は成果文書を『The Future We Don't Want』と批判。
成果文書のダウンロード:
http://www.uncsd2012.org/thefuturewewant.html
リオセントロから車で約20分の距離にあるコロニーJuliano Moreira内に作られたカリ・オカ村。オカはインヂオ言葉で住居のこと。20年前の地球サミットでもこの山奥のコロニーにオカが作られた。
ブラジル全土から集まった各部族のインヂオたちは朝に精霊への儀式を行ったあと、日中はのんびり過ごし、日暮れとともに歌や踊りによる交流をはじめる。
最終日の22日晩に、閉幕のための聖なる火をともす。そして翌日、彼らが生を営む大自然のもとへ帰って行く。
ブラジルの密林地帯にはいまだ文明社会との接触を拒絶し、自然の恵みのみに頼って生きるインヂオ部族が数十存在する。エコやサステナビリティという文明社会から生まれたヌエのような言葉や意味とは無縁に生きるインヂオこそが地球の守護神なのかもしれない。
15日からフラメンゴ公園で開催中のサイドイベント〈Cúpula dos Povos(ピープルサミット)〉には、快晴の日曜日ということもあり多くのカリオカ庶民が訪れた。歩道沿いではインヂオの民芸品が売られ、あちこちのテント内で白熱した討論会が行われる。
最後の2枚はブラジルを代表する現代アート作家ヴィック・ムニースによるゴミアートprojecto.
日本パビリオンのブース出展企業(一部)。
〈日本パビリオンが開幕〉
リオ+20のスタートにあわせ、約30の企業・団体(ブース出展28社/団体、多目的スペース出展54社/団体、協賛6社/団体)が出展する日本パビリオンが13日に開幕、日本の先端開発技術や環境保全プロジェクト、省エネ製品、エコ食品等をPRした。
開催期間:6月13日〜6月24日
平日11時〜19時/土日10時〜19時
※6月20日〜22日は一般参加不可。それ以外は当日受付入場可。
ジルマ・ルセフ大統領、セルジオ・カブラル州知事、エドゥアルド・パエス市長がそろってブラジル・パビリオンのオープニング・セレモニーに出席。
初日午後には大部分の出展パビリオンが完成する。
開幕2日前のアスリートパークでは、各パビリオンの設営作業が大詰め。午前中は晴天だったが、午後になって嵐のような強風と雨に見舞われ作業が一時中断する。
日本パビリオンへも次々と搬送品が届けられ、各出展ブースの準備が急ピッチで進められる。
日本パビリオン、20日に『ジャパンデー』を開催
(1)セミナー(11時15分~14時30分)
東日本大震災からの復興・教訓~持続可能な開発の観点からをテーマに実施
第一部 「復興を通じた持続可能な社会づくり~日本の再生を世界とともに~」(環境省)
第二部 「東北の復興と持続可能な発展」(外務省)
第三部 ディスカッション・総括
(2)ジャパンイブニング~TOHOKU FORWARD~(17時~19時)
東北関係者によるスピーチ、東北の郷土料理を含む日本食・東北産日本酒の試飲・試食、文化・芸能披露等を行うとともに、被災3県のPRブースを設置する。
リオセントロ、5日に国連へ受け渡し
首脳会議が開かれるメイン会場リオセントロの準備は予定通りに進んでおり、国連へは5日に引き渡され、13日まで調整作業が行われる予定。リオセントロに入場できるのは国連発行のパス所有者のみで、開催期間中は1日あたり3万〜5万人の来場者を見込んでいる。
アスリートパークではパビリオンの設営が進行中
リオセントロ向かいにあるアスリートパークでは展示パビリオンのテント設営準備が進行中。6月13日〜19日は一般市民に開放されるが、訪問希望者はメールによる事前登録が必要(方法は追って発表)。20〜22日は本会議参加者のみに制限され、23〜24日に再び一般開放される(事前登録の必要なし)。27日から通常のレジャー施設として復帰予定。
6月20〜22日の3日間、公立・私立学校は休暇へ
リオ市議会は17日、リオ+20の本会議が行われる6月20〜22日の3日間学校を休暇とする特別法案を承認した。世界193ヵ国の代表が参加する本会議中の交通渋滞軽減が目的で、リオ市内のすべての公立・私立学校が休暇となる。学校以外の商業施設は通常通りの営業。
公式エージェントTerramar、ホテル1万4千室のブロックを解除
リオ+20の公式エージェントTerramar社は、各国訪問団のためにブロックしていたリオ市内高級ホテルの部屋をリリースした。6月13日〜19日までの期間で合計約1万4千室分となる。ブロックのためにホテル宿泊料金は高騰していたが、今後は大幅なディスカウントが予想される。リオのホテル産業協会代表は「もう1ヶ月もないのに今から部屋を売らなければならない。ブロックのせいで部屋がないとお断りしたお客様をつかまえないと。ホテルが被害を被った形だ」と苛立ちをみせている。
公式サイドイベントのスケジュール
国連の公式ウェブサイト上に、リオセントロ会議場で開催されるサイドイベント(on-site side events)のスケジュールが掲載。
http://www.uncsd2012.org/rio20/meetings_sidevents.html
プーチン露大統領とオランド仏大統領、リオ+20参加を表明
ブラジル政府は9日にロシアのプーチン大統領、フランスのオランド大統領のリオ+20参加を確認した。USAのオバマ大統領、イギリスのキャメロン首相は不参加、ドイツのメルケル首相は未確認となっている。政府はすでに100ヵ国以上の首脳の参加を確認済み。
BRICSを形成する中国の温家宝首相、インドのマンモハン・シン首相、南アのジェイコブ・ズマ大統領は皆参加予定で、BRICSの存在感が発揮されるとみられる。
RIotur、リオ+20のPR案を発表
リオ市観光局(RIotur)はリオ+20のPRとして市内3箇所にリサイクル・オブジェを設置する。ラパ地区水道橋前の広場にはPETボトル製の巨大な地球が設置されるほか、同じくPETボトル製の親子クジラや古タイヤを使った暗雲が製作される。
市内各地に設置される標旗の表示は6月10日から始まる予定。
ブラジルに防災というカルチャーがないことが最大の問題
2011年のリオ州山脈地帯における大雨や、2012年のブラジル南部における大洪水、東北部の大干ばつと、近年のブラジルでは大規模な自然災害が続いて発生している。その要因として気候変動のほか、無計画な都市開発が被害を拡大しているという調査結果がブラジル科学アカデミー(ABC)から発表された。Swiss Re代表は、「ブラジルに防災というカルチャーがないことが最大の問題。誰も自分が自然災害にあうとは考えてもいない。実際に被害にあっても行政の指導はいい加減」とコメント。
ファヴェーラでのパラレルイベント
リオ市内の6つのファヴェーラ(スラム)において、ファヴェーラの都市化/持続可能な発展を促進するパラレルイベントが企画されている。
●ホシーニャ(Rocinha)
6/19:教育をテーマにしたディスカッション
●シダーヂ・ヂ・デウス(Cidade de Deus)
6/16〜23:一般参加のスポーツ競技(マラソン、サッカー、柔術)
●シャペウ・マンゲイラ/バビロニア(Chapeu mangueira / Babilonia)
6/14〜15:展示、ワークショップ、リサイクル・ファッション・ショー等。
●ヴィジガウ(Vidigal)
シアター、ヒップホップ。植林活動。
●コンプレクソ・ド・アレマォン(Complexo do Alemao)
6/16〜17:フィルム上映、音楽ライヴ、ワークショップ等。
ブラジル国内外のインヂオ部族のリーダーたちが集結
ブラジルから400名、海外25ヵ国から1200名の参加が予定されており、リオセントロ会場に近いジャカレパグア地区にカリ・オカ(Kari-Oca)村を建設する。2軒のオカ(巨大な集合家屋)を建てる予定で、1軒は討論会場、もう1軒は討論の様子を世界へ発信するハイテク情報基地となる(20年前のリオ92でも同じ場所にインヂオ村が建てられた)。
古川元久国家戦略相が来伯
6月の国連持続可能な開発会議(リオ+20)を前に、同会議に向けた日本政府の方針やエネルギー、環境政策等についてブラジル政府関係者らに説明する。
30日はブラジリアでパトリオッタ外務大臣ら伯国政府要人と会談する予定。
期間中のセキュリティ対策
Eco-92が開催された1992年、リオ市内の車両は110万台だったが、20年後の現在は倍以上の250万台へ増加しており、交通渋滞は年々悪化。リオ+20のセキュリティ面を担う軍のアドリアーノ・ペレイラ司令官は交通渋滞がセキュリティ対策の妨げになっていることを懸念する。各国政府関係者の多くはゾナ・スル地区のホテル(フラメンゴ、コパカバーナ、イパネマ、レブロン、サン・コンハード等)に宿泊し、バーハにあるメイン会場のリオセントロ間を往復する。
本会議が行われる6月20〜22日を特別にリオ市の祝日とする案もでており検討中。
リオ+20期間中は陸軍、海軍、空軍、各警察組織、消防隊あわせて約2万人が招集される予定で、リオ州南部アングラドスヘイスの原発施設や上水道施設、電力供給施設等の警備も強化される。ゾナ・スル地区のファヴェーラはすでに治安を回復し平和維持部隊が駐屯しているため、期間限定の制圧作戦は行われない。
持続可能な開発実現に向けた9つの日本提案
リオ+20 成果文書への日本政府インプット
1.防災 【ポスト「兵庫行動枠組」の策定と開発政策への統合】
2.エネルギー 【大胆なエネルギーシフトに向けて】
3.食料安全保障【持続可能な農業を通じた食料安全保障の実現】
4.水 【持続可能な発展の鍵:統合水資源管理】
5.環境未来都市 【誰もが暮らしたい街】
6.持続可能な開発のための教育 【“持続可能な市民”育成イニシアティブ】
7.地球観測システム(GEOSS) 【“地球観測ネットワーク”の強化】
8.技術革新とグリーン・イノベーション 【快適な次世代環境の実現】
9.生物多様性 【自然と共生する世界に向けた愛知目標の実現】
日本パビリオン
開催期間:6/13〜24
(20〜22日以外は一般公開日、20日にジャパンデー開催)
ベニュー:アスリート・パーク(Parque dos Atletas)
テーマ:〈グリーンイノベーションと世界の絆(仮)〉
東日本大震災からの復興と環境配慮型の経済・社会に向けた我が国の取組や我が国の有する省エネルギー・省資源技術を世界にアピール。
出展企業:IHI、旭硝子財団、味の素、小松製作所、三井物産、三菱重工、パナソニック、フルッタ・フルッタなど。
事務局:(財)水と緑の惑星保全機構
100ヵ国以上の首脳が参加予定
Rio+20の渉外担当アンドレ・コヘア大使は100ヵ国以上の首脳(大統領もしくは首相)が参加予定で、不参加を表明済みなのは英国キャメロン首相ほか20ヵ国未満とコメント。参加予定の国名には触れなかった。米国を訪問したジルマ・ルセフ大統領はバラク・オバマ大統領と9日に会談し参加を要請したが、大統領選のために実現は難しいとみられている。
20年後のメッセージ
1992年の地球環境サミット(Eco-92)で子供を代表しスピーチをおこなったセヴァン・カリス=スズキさん。現在は二児の母で、カナダ北部の人口1千人の村に住み、生物進化学の研究活動に携わっている。
「12歳のとき、世界各国のリーダーは何でも解決してくれると思っていた。だって世界の権力者たちでしょ? でも今は違うってことが分かる。世界を変えるために立ち上がらないといけないのは、ほかでもない自分たち。私とあなたなの。」
ジャパンパビリオン出展説明会のご案内
●ブラジル政府提示の借地料は、1m2につき690レアル(約33,120円:1BRL=48.00円の場合)
●ジャパンパビリオンのために提供される用地面積1,600m2を基準に、テント設営基本計画を作成
Rio+20イベント開催地:
●ヒオセントロ(Riocentro)
メイン会場、各国政府関係者、アクレジ保有者のみ入場。
国家代表スピーチ、ラウンドテーブル、公式サイドイベント等。
●アスリート・パーク(Parque dos Atletas)
ジャパンパビリオンを含む各国パビリオンや企業スタンドが並ぶ。23、24日は一般者の入場可能(予定)。
●バーハ・アレーナ(Arena da Barra)
サミットの中継、セミナー、ディスカッション等。
●コパカバーナ要塞(Forte de Copacabana)
C-40、市長会議。ニューヨーク市長が代表、ベルリン、ブエノスアイレス、ロンドン、イスタンブール、シカゴ、ロサンジェルス、香港、マドリード、パリ等。
開催期間:6/17〜19
●フラメンゴ海岸公園(Flamengo Aterro)
市民団体によるパラレル・イベント〈Cúpula dos Povos〉。
プログラム予定http://cupuladospovos.org.br/en/program/
(1992年地球サミット時も同地区で開催)
●港湾(Zona Portuaria)
港湾地区の倉庫では、政府系産業団体(Finep / Sebrae)や国内外の市民団体による技術イノベーション、環境ビジネス関係の展示、セミナー等。
●キンタ・ダ・ボア・ビスタ公園(Quinta da Boa Vista)
TVグローボ局主催の映像カルチャーイベント〈GREEN NATION FEST〉
開催期間:5/31〜6/7
その他のサイドイベント(市内各地)※一部
●Economia Ecologica
エコ経済がテーマの学術コンファレンス
期間:6/16~19
http://ecoeco.org.br/
http://www.isee2012.org/
●ソーシャル・ビジネス・フォーラム
期間:10/16~18
http://www.nesst.org/sewf/
●Instituto MANIVA
首脳サミットの食事を提供するエコ・ガストロノミー集団によるワークショップ。
期間:4月後半~6月
http://www.institutomaniva.org/en
●GREEN Rio
オーガニック食品の啓蒙活動、ワークショップ。
期間:6/19~20
http://www.greenrio.com.br/
●Inverde
30ヵ国の青年がリオに集いディスカッションを行う。
http://inverde.wordpress.com/
●CEBDS
Concelho Empresarial Brasileiro para o Desemvolvimento Sustentavel(持続可能な開発へのブラジル企業評議会)
がコパカバーナのファヴェーラ(シャペウマンゲイラとバビロニア)で推進するプロジェクト。
http://www.cebds.org.br/
●シコ・メンデス生物多様性研究所
シコ・メンデス生物多様性研究所(ICMBio)によるセミナー、写真展がジャルジン・ボタニコ(植物園)で6月開催。
http://www.icmbio.gov.br/portal/
★バーハ・ダ・チジューカ地区(Barra da Tijuca)
A) Riocentro ヒオセントロ:国連サミットおよびサイドイベント
B) Parque dos Atletas アスリートパーク:各国パビリオン展示
C) Autodromo カーレース場(予算の都合で使用しないことに決定)
D) Arena da Barra アレーナ・ダ・バッハ:サミット中継、討論会
★セントロ地区(Centro)
E) MAM リオ近代美術館
F) VivoRio コンサートホール
G) Monumento 第2次世界大戦戦死者慰霊碑
H) Píer Mauá ピエール・マウア(マウア港)
Galpão da Cidadania ガルパォン・ダ・シダダニア(市民の倉庫)
I) Quinta da Boa Vista キンタ・ダ・ボア・ビスタ(公園)
J) Aterro do Flamengo アテッホ・ド・フラメンゴ(公園)
※ E,F,G,Jでは、NGO・市民団体が150以上参加する最も大きなサイドイベント〈Cúpula dos Povos〉が開催される。
永島リオ領事が「Rio+20」の進捗状況を報告
日本サイドは昨年7月より国内委員会を発足。昨年末に日本にて第1回官民連絡会を開催し、広く情報を公開、打合せを実施した。
現在、サイドイベントとしての『日本パビリオン』に関して詳細を検討中。
『日本パビリオン』は6/13~22の10日間を予定。
当該期間、宿泊施設、庸車(ハイヤー、レンタカー)、国内線、通信(レンタル携帯電話等)が既にひっ迫しており、当該期間にRio de Janeiroへ行かれる方は、早々に確保する事をお勧めする。
・ 宿泊施設
リオデジャネイロ市内には26,000室の宿泊施設があると言われているが、『リオ+20』の参加者として50,000人を見込んでいる為、宿泊施設数が不足している。既に当該期間の予約確保が始まっており、宿泊施設数がひっ迫する事が予想される為、当該期間にリオデジャネイロへ来られる方は、早めに宿泊施設の予約を確保する事をお勧めする。
・ 庸車(ハイヤー、レンタカー)
レンタカーの絶対数が少なく、既に当該期間の予約が入り始めている。防弾車は、ほぼ手配が不可能な状況と聞いている。当該期間にリオデジャネイロにて庸車を雇用される方は、早めに手配をされる事をお勧めする。
・ 通信
レンタル携帯電話も絶対数が少なく、早々に手配した方が良い。
・ 通訳
在Rio de Janeiroの通訳では絶対数が不足する為、São Paulo等、周辺都市から通訳が集められる可能性が高い。当該期間、ブラジル全土で通訳が不足する可能性有り。
・ ブラジル入国VISA
『リオ+20』の為の特別VISAは、発給されない。この為、在日ブラジル領事館でのVISA申請に混雑が発生する可能性有り。早めの申請をお勧めする。
国連は合意文書の草案を10日に公表
今年6月20〜22日にリオデジャネイロで開催される「持続可能な開発会議(リオ+20)」に向け、国連は合意文書の草案を10日に公表した。世界諸国から寄せられた672の提案を19ページにまとめたもので、「グローバルなグリーン経済」を推進するための10の目標が加えられた。
1. 責任のある消費
2. エコ効率のある生産
3. 海洋エリアの保護
4. 食糧の保全
5. 持続可能な農業
6. クリーン・エネルギーの導入
7. 水資源へのアクセス
8. 持続可能な都市
9. グリーン経済の導入
10. 自然災害の予防
草案は準備段階のもので、今月25〜27日にニューヨークで開催予定の第1回協議ラウンド後に第1回草案として発表される。第2回ラウンドは3月19〜23日。 合意文書は最終的に「持続可能な開発会議(リオ+20)」の4日前に仕上げられるが、それまでに各国間の交渉が繰り返される。
「目標項目はすぐに効力をもつ必要がある。そしてブラジルは2020年までに森林伐採ゼロを約束すべき。グリーン経済は、ブラジルが世界に先駆けて実践すべき目標だ。自国の環境問題を隠しても仕方がない」
クラウヂオ・マレッティ(líder da Iniciativa Amazônia Viva da Rede WWF)
「目標を掲げるのはよいが、目標を成し遂げるための具体的な方法を論じなければならない。州や市を巻き込んだ、地域的な解決策を模索すべき」
スザーナ・カーン(Subsecretaria estadual de Economia Verde do Rio)
国連「Rio+20」代表団がリオを訪問
リオ滞在中の国連「Rio+20」代表団は23日、リオ市内ボタフォゴ地区のパラシオ・ダ・シダーヂを訪問し、来年6月20〜22日にスケジュール変更された国連会議の成功を期待していると楽観的な姿勢をみせた。「Rio+20」事務局長Sha Zukangは、「(リオで20年前に開催したときの)1992年の20倍以上の規模になる。世界中の首脳が集結する。来年1月には会議で議論されるテーマの草案を発表できるだろう」とコメント。また直前の16〜19日に、市民団体によるカンファレンスや各種イベントがバーハ地区、港湾地区、フラメンゴ地区などで同時開催される。
来年6月20〜22日へ日程変更の可能性
フランス・カンヌのG-20に参加していたジルマ・ルセフ大統領は4日、来年6月4〜6日にリオ開催が予定されている「国連持続可能な開発会議(Rio+20)」の日程を、同月20〜22日に変更したい旨を国連に伝えた。次回メキシコ開催のG-20は6月18〜19日なので、日程を近づけることで多くの各国首脳陣の参加が見込まれるため。アジア諸国からも日程変更の意見があがっていた。現在は国連が審議中。
議員連盟が外務大臣に〈リオ+20〉に関する提案
来年6月にリオで開催される「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」(ヒオ・マイス・ヴィンチ)のために設立された下院議員連盟(Alfredo Sirkis議長)は11日、アントニオ・パトリオッタ外務大臣に19の提案書を送った。そのひとつ「2017年までに加盟国はグリーンGDP(ポルトガル語でPIB Verde)を採用することを約束する」というのが提案の内容。グリーンGDPの基本的な概念は「自然界の様々な要素を、何らかの基準で数値化し、価値ある資源として計上する」というもの。また、国連は〈リオ・スピリット〉の救出が必要であるとし、リオ92の合意から現在にいたるまでの結果(失敗)を分析すべきと提案。他に、今後の持続可能な開発をモニタリングする世界規模の組織をリオに創設することを提案している。
環境大臣イザベラ・テイシェイラ
「Rio+20は、環境問題だけに限ったカンファレンスではありません。国家規模の開発プロセスで起きる数々のミスを告発する社会問題が話し合われます。現在さまざまなフォーラムで議論されている“地球のリミット”というコンセプト、つまり自然とビジネスはできないという極めて現実的な視点が存在します。真実として、経済社会が今まで知らんぷりしてきたツケを払うときがきています」
イグナチ・サックス(環境開発エコノミスト)
「基本的なことはひとつだけ。人類共通の財産を利用するひとは、その代償を払うべきということ」
※国際開発基金の創設を提言。先進国から後進国にファイナンス。
※飛行機や船に対する通行料の課金を提言。後進国は支払い免除とする。
※炭素税の導入を提言。
持続可能な開発に関する提言@SESC Vila Mariana
O Globo Razao Social , 6 de Setembro de 2011
1992年6月、ブラジル・リオデジャネイロで環境と開発に関する国連会議〈地球環境サミット〉が開催され、27原則からなるリオ宣言を採択した。
そして20年後となる2012年6月、〈国連・持続可能な開発会議(リオ+20)〉が再びリオデジャネイロで開催される。主要テーマのひとつ、持続可能なグリーン・エコノミーとは一体何なのか? それ以前に、開発され放題の地球はいつまで持つのか?
今後もお世話になるこの地球環境とその開発について、世界の代表たちが話し合うことや決めることを、私たちも知り、理解し、実践する義務がある。
日時:2012年6月4〜6日
会場:RIO CENTRO(バーハ・ダ・チジューカ地区)
学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたたち大人は私たち子どもに、
世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。
たとえば、
争いをしないこと
話しあいで解決すること
他人を尊重すること
ちらかしたら自分でかたづけること
ほかの生き物をむやみに傷つけないこと
わかちあうこと
そして欲ばらないこと
ならばなぜ、あなたたちは、
私たちにするなということをしているんですか。
当時12歳の少女だったセヴァン・カリス=スズキが子供代表として行った名スピーチは世界中で報道された(翻訳全文)。この20年間、私たちは成長し、子供は大人となり、そして自分たちの子供にいったい何を教えているのだろうか。